R3年度 第2回 青森市小中校長会・教育委員会・PTA連合会との意見交換会より

令和3年度 第2回
青森市小中校長会・教育委員会・PTA連合会との意見交換会より

◆令和3年11月18日に青森市小中学校校長会、市教育委員会、市PTA連合会の今年度2回目の意見交換会が開催されました。その中から今年度10月に全学校を対象に実施した「PTA活動に係るアンケート」の結果をもとに各校PTAからご意見の多かった下記質問への回答を頂いて参りましたのでご報告致します。
・除排雪に関して
・校舎の老朽化に関して
・ICT活用に関して
・部活動のクラブ化問題に関して
尚、他にも多くのご意見を頂いておりましたが、限られた時間での意見交換においては全てを網羅出来ませんでしたので、あらかじめご理解頂きますようお願い致します。


◆除排雪に関して

[教育委員会:学務課]
除排雪に関しては「除雪要望緊急連絡票」を受けて、迅速に対応している状況です。
昨年までは校長先生宛に出していたが、令和3年度は宛先にPTA会長さんも添えるので、学校と協力して提出して頂こうと考えています。
対応スピードについては、その時の対応業者の状況等もあるが、出来るだけ迅速に対応します。
連絡票が回って来たら、学務課が窓口になり、各道路管理者に働きかけて対応して行く。

[質問]
各学校ごとに除雪に関する重点地区(毎年非常に危険で何とかして頂きたい場所)を事前に提示した場合、市教委から市の除雪事業(作業)に組み入れてもらえるものか?
[回答]
今後、重点的に除排雪が必要な個所等について、先ずは学校を通して教育委員会に報告して頂くことで、道路維持課等と連携を図りながら、除雪区画に組み入れさせていただきたいと思います。
先ずは、学務課に一報入れて頂ければと思います。
[質問]
資料の除雪要望箇所一覧は、どういう形で洗いだされたものか?
また、PTAでとりまとめたものも一覧に追加できるか?
[回答]
資料は昨年のものだが、今年度はこれに追加した形で226か所が除雪箇所となっています。もしも、「実はもっと、こういう所もあるんだけど」と言う箇所があるのであれば、学校を通して学務課まで教えて頂ければと思います。


◆校舎の老朽化に関して

[質問]
各学校から寄せられる沢山の修繕・修理に関するお願いの優先順位など、市教委側の方針についてお聞きしたい。
[回答 教育委員会 教育部長]
学校施設の補修・修繕の部分について、教育委員会の方針についてお答えします。
本市の小中学校施設の校舎の築年数が30年以上経過している学校が7割を超えている状況です。学校施設の修繕箇所については、毎年3月に各小中学校から頂きました「営繕要望」あるいは 緊急的に営繕して欲しいと言う要望を基に教育委員会の職員が直接学校を訪問し、見てきた上で対応する。あるいは、各種の法定点検を実施しているので、そういったものなどによって把握している状況です。
優先順位の基本的な考え方は、優先順位の高いものから言うと
1.各種法定点検で指摘を受けたものや児童の生命や人命にかかわるような影響が予測できるもの。
2.児童生徒等に多大な影響を及ぼす可能性があるモノや学校教育活動に停止しなければならない恐れがあるもの。
3.法令等の制限は無いものの施設の使用が制限されるもの。
これらを条件に設定し優先度の高い分類に該当する箇所から修繕を行っているところでございます。いずれに致しましても、修繕の要望が来た場合には、直接担当者が現場を見に行き、その上で公平な目線で確認させて頂き対応しています。
教育委員会と致しましては、学校施設において修繕が必要な個所を正確に把握致しまして、先ほど申し上げました3つの条件を踏まえて修繕の優先度を見極めながら、今後、安全安心な学校施設の維持管理に努めて参りたいという風に考えているところでございます。


◆ICT活用に関して

[質問]
クロームブックの持ち帰り、通学についての現状をお聞かせ下さい。
[回答 小学校校長会]
小学校の方は、学校の状況に応じて実施しており、全員が持ち帰るという状況ではないです。各学校で共通理解している事だが「置き勉」を実施しています。
道徳の副本や音楽の教科書、ワークブックなど自宅勉強で特に使わないモノは学校に置いて帰っても良いとしています。平日は学校で、土日は家庭など、状況に応じて対応しています。
[質問]
これまで持ち帰りも含め、クロームブックの破損や盗難等のお話しはあるものでしょうか?
[回答 教育委員会 教育長]
現在 1万5千数百台学校に入っていますが、昨年の9月から学校に配り始めて夏休みぐらいまでに100台くらい壊れました。今後、毎年100台程は壊れると想定しています。
青森市の場合は破損した物は直さず、新しい物を子供達に与えるという対応をしています。
※市P連(保護者)へのお願い
8月の調査だと、家庭にWi-Fi環境があるのが93%。7%の家庭はWi-Fi環境が無いので自宅ではフルスペックで使用出来ていない。そこで、保護者の皆さんに環境整備を何とかお願いしたい。
基本、パソコンは学校での使用が主となるが、持ち帰ってどんどん勉強に使いたいと言う子供に対しては、持ち帰りを妨げる事は無い。
東中学校はデジタル教科書が入っています。カバンにはパソコンと筆記用だけだと思います。また、大野小学校には試験的に全教科のデジタル教科書が入っています。そうなると持ち歩きは必要だと思います。ただし、強制的に「持ち帰れ」とは言いません。
[質問]
ICT活用が活発な学校とそうでない学校の差については、どのように考えているのか
[回答 教育委員会 教育部長]
先生方のICT活用に関する勉強・研修会等についてですが、教育委員会では教員からのICT機器の操作等に関する問い合わせに応えられるように、パソコン、プリンター等の危機の設定、あるいは、通信環境の整備等、サポートセンターを設けておりまして、今年度 10月末時点で725件の問い合わせが来ておりました。
それから、実際のソフトウェアの使用に関する問い合わせは、令和2年度11月からスクールサポーターを配置しておりまして、今年度は要望に応じて95件の問い合わせに対応しております。更に、ICT機器の授業への活用に関する問い合わせは、教育委員会の指導課、総務課にサポートチームを設けており、毎日10~15件の問い合わせに対応している状況です。先生方の研修については、教育委員会では、昨年度は全小中学校の全型を対象に基本的な操作について学ぶ研修を実施しております。今年度は、教育委員会では、教員が授業においてICTを効果的に活用できるように基本的な内容に関わる演習、あるいはプログラミング及び授業場面ごとの活用について学ぶ「ICT教育活用研修講座Ⅰ」と言う事で基礎コースと発展コースに分けて、5月に実施しております。参加した先生方は小学校で52名、中学校で31名 計83名。8月には「ICT教育活用研修講座Ⅱ」と言う事で、ICT活用教育アドバイザーとなっております 茨城大学の小林祐紀准教授を招いて「学校教育にICTを効果的に活かす工夫について」の講義、現場教員による実践を行いました。小学校44名、中学校22名、計66名参加。更に、各教科、各研修委員にも、効果的なICT活用について現場の先生が実践発表や授業で使える機能やアプリについて学ぶ場を設定しております。
それに加えて、指導課ではICT通信というものを発行して、全教員が授業で簡単に使えるように説明したり、”あおもりICT活用教材開発コンテスト”を開催し、応募作品を実践時練習として教員用のホームページ上で共有化を図るようにしています。
各学校では全教員がICTを使えるように演習をもとにした講義研修を各校のICT教育推進教習を中心に定期的に実施しております。中学校区においては、ICTの活用に精通している教員が、中学校区内の校内研修に出向くなど、広がりのある研修が実施されています。
教育委員会では、研修を受けた人だけがICTを使えると言う事ではなく、普段の授業等で使いながら手法を身につけていくと言う考えに立っており、実際かなり高度な指導も出来るようになっていると感じております。
今後も多くの教員がICTを使えるように支援していきたいと思っております。
[質問]
クロームブックを家に持ち帰り破損した場合は、どうなるのでしょうか? また、ICTマスタ的な教員が各校にいると思われますが、人事異動の際、この辺も考慮されているのでしょうか?
[回答 教育委員会 教育長]
基本的に殆どのケースで100%壊した子供に負担は求めません。
ただし、意図的にぶつける等して壊した場合は、そこまで面倒を見る気はありません。
なので、もし、持ち歩いて落として壊れたとしても、皆さんへの負担は100%無いと思って頂きたいと思います。
それから、人事面の配慮があるかと言う事については、今ここで皆さんに宣言する訳にはいかないです。教育委員会は、学校全体を良い方向に持って行くために人事をしています。


◆クラブ化の問題について

[質問]
「クラブ化=スポーツ少年団」と思っている保護者と「クラブ化=これまでの先生の代わりに地域の方が活動をしている」と思っている保護者の2つの解釈が存在している状態です。地域の中で誰が指導してあげれば良いものか? 指導者探しが問題となっているようですし、クラブの運営費についても、他校(近隣地域)の子供も混在しているため、困惑しているそうです。また、活動場所についてもコロナの影響もあると思うが、他校(近隣地域)の子供も混在しているため、貸し出し出来ないと断られたケースもあるようです。
過渡期でもあり、様々な問題が聞かれていますが、今後、文化部の移行も見据え、学校側からアドバイスやガイドライン的なものは無いでしょうか
[回答 小学校校長会]
本校は、野球部とか陸上部はクラブ化が終わりました。野球に関しては、浪打と造道と佃の3校の保護者が集まって、新しいチームを作り、新しいユニフォームを揃えました。今年に入ってからは、荒川や他の学校からも参加しています。
指導者は、学校から離れましたので、保護者が指導者を探して来ました。
運営費については、そのチームで会則を作り、会費を徴収して運営しています。
学校では、部活には後援会費を出していたが、クラブ化したチームにはお金は出していません。ただし、部活で使っていた道具(ベースやハードル等)の貸し出しはしています。
練習場所については、施設開放の団体登録をして頂き「何曜日の何時~」と言う形式で、今までのサッカークラブなど様々なクラブチームに貸しています。したがって、他校の生徒が一緒になっていても関係なく、土日も貸し出ししています。
※本校では、鼓隊部(音楽)は指導者が見つからず、未だに部活として活動しています。
多分どこもそうだと思います
[回答 小学校校長会 会長]
学校としては、チームが複数校になっても問題はありません。
仮にイジメがあった場合でも、しっかり他の学校と連携し対応します。
アンケートの記載は、学校とクラブが疎遠になったような印象を受けるが、学校によっては違うかも知れないが、基本的には学校はクラブ化しても協力しないと言う事はありません。
今年は、昨年の部活の活動費の半分をクラブに登録費(団体・指導者)として支援しました。
クラブが始まるまでの生徒の待機時間にも保護者が見守りに来てくれるため、先生の手助けは無くなりました。
音楽部・吹奏楽部は、お金がかかるし、指導に専門知識が必要なため、問題が多くクラブ化は難しいと聞いている。新城中央小学校は、吹奏楽振興会を作り、寄付を募る会則にしたら、予想以上のお金が集まりクラブ化出来ました。
ただ、指導者は見つからず、先生が今も指導しています。

以上

青森市教育委員会及び小中学校校長会の皆さま方
大変ありがとうございました。

 

文責:川村

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